沖縄は、日本でも屈指の星空観賞スポット。やんばるや久米島・石垣島などの離島では、街明かりの少ない環境で天の川や満天の星をクリアに楽しめます。本記事では、沖縄で星空がよく見える理由と、エリア別のおすすめ観賞スポットをわかりやすく紹介します。
沖縄が星空観賞に最適な理由
沖縄で“星が一番よく見える場所”はどこ?
沖縄で特に星空が美しく見えるのは、
本島北部(やんばるエリア)と
離島エリア(宮古・八重山・久米島など)です。
これらの地域は市街地から離れており、街明かりが少ないため、夜空が非常にクリアです。
特に八重山エリアを含む「西表石垣国立公園」には、国際ダークスカイ協会が認定した星空保護区(ダークスカイパーク)があります。島全体で光害対策や環境保護が進められており、星本来の明るさを体感しやすいエリアです。
実は冬〜春がベスト!沖縄の星空が澄む季節
沖縄は冬から春にかけて湿度が比較的低く、晴れた夜には空気がとても澄みやすくなるので星空観賞に最適。天の川の中心部が頭上近くに見えるピークは夏ですが、この時期でも条件が良ければ天の川の姿をきれいに楽しめます。
また12月〜6月頃、条件が揃えば、八重山エリアで本土ではめったに見られない南十字星を地平線近くに望むことができます。
海に映る星まで見える—沖縄の特別なロケーション
沖縄には展望台や高台、広いビーチが多く、視界を遮る建物もほとんどありません。
そのため、360度のパノラマで星空を見渡すことができます。
特に海岸沿いでは、星が海面に映り込む幻想的な光景を楽しめます。
沖縄本島のおすすめ星空スポット
辺戸岬|国頭村
沖縄県国頭郡国頭村辺戸
辺戸岬
沖縄本島最北端に位置し、360度のパノラマ星空が楽しめます。街明かりがほとんどなく、天の川や流れ星も肉眼で見ることが可能。展望台と駐車場が整備されており、初心者でも安心です。
国頭村森林公園|国頭村
沖縄県国頭郡国頭村辺土名1094-1北部やんばるの大自然の中、キャンプやツリーハウスでの宿泊が楽しめるスポット。街灯が少ないので星空を眺めるのにうってつけ。ツアー参加者は天体望遠鏡での天体観測も楽しめます。
茅打バンタ|国頭村
沖縄県国頭郡国頭村宜名真
茅打バンタ
高さ約70mの断崖から東シナ海を一望できる絶景スポット。周囲の街明かりが少なく、晴れた夜には天の川がくっきり浮かび上がる人気の星空スポットです。流星群観察にもおすすめ。
石山展望台|大宜味村
沖縄県国頭郡大宜味村根路銘2268-1
石山展望台の碑
山頂にある展望台で、ヤンバルの森、東シナ海、太平洋まで一望できる自然豊かなスポット。夜は“自然のプラネタリウム”と称される美しい星空が楽しめます。
ニライカナイ橋展望台|南城市
沖縄県南城市知念知念1104-1
ニライ橋とカナイ橋
南城市にある絶景ドライブスポット「ニライカナイ橋」のトンネル上部に位置する展望ポイント。天気の良い日は太平洋や久高島まで一望できます。周辺は街灯が少なく、夜は星空観賞スポットとしても人気です。
古宇利島|今帰仁村
沖縄県国頭郡今帰仁村古宇利
夜の古宇利大橋
古宇利島の人気スポット「ハートロック」があるティーヌ浜など、観光地ながら夜は街明かりが少なく、星空観賞にも最適。砂浜に座って海越しに眺める天の川や流星群は迫力があります。
残波岬|読谷村
沖縄県中頭郡読谷村宇座675-1861
残波岬の夜
高さ約30mの断崖が続く景勝地から、水平線近くまで広がる星空を眺められます。夜は灯台の明かりのみで周囲はとても暗いので、足元に気をつけて向かいましょう。
離島のおすすめ星空スポット
流れ星の丘 星空観察所|石垣市
沖縄県石垣市平久保256 234
出典:流れ星の丘 星空観察所
石垣島北部の星空保護区エリアにある『流れ星の丘 星空観察所』。専門ガイドによる星空ツアーも人気で、星座解説や撮影のコツなどを学びながら、石垣島ならではの星空を楽しめます。
西桟橋|竹富島
沖縄県八重山郡竹富町竹富地先
夜の西桟橋
海に向かって伸びる桟橋から天の川や星空を観賞可能。観光客に人気の撮影スポットで、夜景と星空のコラボが楽しめます。夜は特に足元に注意しましょう。
シラサギ展望台|伊是名島
沖縄県島尻郡伊是名村伊是名
シラサギ展望台
光害がほとんどなく星空観察スポットが多数ある伊是名島でおすすめなのが『シラサギ展望台』。360度に広がる暗闇が生む圧倒的な星空が魅力。天の川や流星群を肉眼でたっぷり堪能できます。
西崎灯台|与那国島
沖縄県八重山郡与那国町与那国
西崎灯台
与那国島にある西崎灯台(いりざきとうだい)は、日本最西端の灯台。周囲に街明かりがほぼないため星が驚くほど明るく見え、天の川や南十字星も観察可能です。
イーフビーチ|久米島
沖縄県島尻郡久米島町比嘉
夜イーフビーチ
遮るものがほとんどなく、波音と星空のコントラストが美しいスポット『イーフビーチ』。観光客にも人気のビーチで、夏の夜は天の川がはっきり見えます。
波照間島星空観測タワー|波照間島
沖縄県八重山郡竹富町波照間3905
波照間島星空観測タワー
有人島最南端・波照間島の星空観測スポット。周囲にほとんど灯りがなく、条件が揃えば南十字星も観測可能。タワーは休館中のため、施設周辺での星空観賞がおすすめです。
星砂の浜|西表島
沖縄県八重山郡竹富町上原
星砂の浜
西表島の星砂の浜では、光害がかなり少ない環境で、波音と星空だけという贅沢な時間を味わうことができます。海岸で寝転びながら星空観賞も可能です。
うなりざき公園展望台|西表島
沖縄県八重山郡竹富町上原
うなりざき公園展望台
西表石垣国立公園の中でも、星空保護区の中心にあたる絶好の星空スポット。視界が開けた岬からは天の川や南十字星が観測でき、光害が極めて少ないため星の明るさが圧倒的です。
東平安名崎|宮古島
沖縄県宮古島市城辺保良1221-14
東平安名崎
宮古島最東端に伸びる細長い岬で、水平線までさえぎるものがないダイナミックなロケーションが魅力。灯台周辺からは、海と星空が溶け合うようなパノラマが広がり、天の川の撮影スポットとしても人気です。
与那覇前浜ビーチ|宮古島
沖縄県宮古島市下地与那覇1199番
与那覇前浜ビーチ
「東洋一の白い砂浜」で知られる前浜ビーチは、夜になると人工光が非常に少なく、波音と満天の星が広がる名スポット。砂浜からの天の川は圧巻で、星空撮影にも最適です。
【季節別】沖縄で楽しめる星
春(3月〜5月)
- 観測できる星
- しし座、おとめ座、北斗七星など
- 特徴・見どころ
-
春は空が澄み、北斗七星やしし座が高く昇る季節。
条件が良ければ南の地平線近くにケンタウルス座や南十字星が見えることも。 - 見やすい時間帯
- 20:00〜23:00頃
※南十字星は2:00〜明け方
夏(6月〜8月)
- 観測できる星
- 天の川、さそり座、いて座など
- 特徴・見どころ
-
天の川の中心部が真上近くに見える最も美しい季節。
さそり座のアンタレスや流星観察にも最適。 - 見やすい時間帯
- 21:00〜深夜
秋(9月〜11月)
- 観測できる星
- ペガサス座、アンドロメダ座、カシオペヤ座など
- 特徴・見どころ
-
空が安定し、アンドロメダ銀河の観察に最適。
夏より湿度が低く、天体写真にも良いコンディション。 - 見やすい時間帯
- 20:00〜23:00頃
冬(12月〜2月)
- 観測できる星
- オリオン座、シリウス、冬の大三角など
- 特徴・見どころ
-
冬は空気が澄み、オリオン座やシリウスが圧倒的に明るく見える季節。
沖縄は冬でも本州ほど寒くならず、快適な観測が可能。 - 見やすい時間帯
- 19:00〜23:00頃
ベストタイミング・観察のコツ
新月の夜がベスト
星空観賞には月の光が少ない新月前後の夜がおすすめ。月明かりが少ないため、天の川や流れ星など暗い星までしっかり観察できます。
天候をチェック
星空観賞は晴天が必須です。雲が多い夜や雨天では星はほとんど見えません。天気予報や現地の雲量情報を事前にチェックして計画しましょう。
観察ポイント
街明かりの少ない場所で地面に座って空を見上げると、見える星の数が格段に増えます。肉眼で天の川や流れ星も観察可能です。星座アプリを使うと星座や惑星の位置がわかりやすくなります。
星空観察の持ち物
| 持ち物 | 備考 | |
|---|---|---|
| 懐中電灯・ヘッドライト(赤色灯モード推奨) | 暗順応を保つ赤色灯があると便利。ヘッドライトは両手が空く。 | |
| 虫よけスプレー/虫よけシート | 沖縄は夜間に蚊・羽虫が多いので必須。 | |
| レジャーシート or 折りたたみチェア | 地面の湿り気や汚れ対策、長時間観察の快適性向上。 | |
| スマホの星空アプリ | 方角確認や星座同定に便利。 | |
| 飲み物 | 夜でも水分補給が欠かせない沖縄。夏は特に必須です。 | |
| モバイルバッテリー | スマホやライトの予備電源として持参を推奨。 | |
| タオル | 双眼鏡やカメラの曇り拭きにも使える。 |
沖縄の星空を安全に楽しむために
沖縄は光害が少ない地域が多く、美しい星空スポットが豊富です。天の川や流れ星、南十字星まで肉眼で観察できる場所もあります。観賞の際は、街灯の少ない夜間移動には十分注意し、懐中電灯の携行や安全な靴選びを心がけましょう。ゴミの持ち帰りや騒音を避けるなど、地元への配慮も大切です。ツアー利用の場合は事前予約と天候チェックをしておくと安心です。
沖縄の夜空で、忘れられない星空体験を味わってみませんか?あなたのお気に入りスポットがきっと見つかります。


